第二次世界大戦で活躍した日本帝国軍の戦闘機・爆撃機などについている名称を一覧で紹介します。
ここで言う名称は、『キ201』『N1K1-J』のような正式名称ではなく『疾風』『烈風』のような通称や愛称のことです。
戦闘機・爆撃機と聞いて真っ先に思い浮かぶのが空軍だと思いますが、当時の日本軍には「空軍」はありませんでした。では航空機はどこが運用していたかというと、陸軍・海軍それぞれに航空部隊があり、航空機を別々に導入して、別々に運用していました。
日本帝国陸軍と日本帝国海軍が保有していた旧日本軍戦闘機・爆撃機の名称はとてもかっこいいものばかりなので、創作、ネーミングアイデア等の参考にもご活用ください。
軍用機の命名規則
1942年以前 制式採用された場合の名称は「皇紀年号下2桁」+式+機種名となる。
皇紀というのは、神武天皇の即位した年を元年とした紀元のことです。
1942年以降 海軍機の制式名称は1942年の途中から物の名前による形式に変わった。命名基準は機種ごとに以下のように定められた。出典:Wikipedia
【戦闘機=気象の名前】
- 甲戦(艦戦)=風:強風、烈風、陣風など
- 乙戦(局戦)=電・雷:雷電、紫電改、震電など
- 丙戦(夜戦)=光:月光、電光、極光など
【偵察機=雲の名前】
- 彩雲、紫雲、瑞雲、暁雲など
【爆撃機=星または星座の名前】
- 銀河、流星など
【攻撃機=山岳の名前】
- 泰山、富嶽、連山、深山など
【特殊攻撃機=花の名前】
- 桜花、橘花、梅花など
【哨戒機=海洋の名前】
- 大洋、東海など
【輸送機=空の名前】
- 晴空、蒼空など
【練習機=草木の名前】
- 紅葉、白菊など
【海軍】戦闘機・爆撃機 一覧
- 烈風
【れっぷう】
艦上戦闘機 - 天山
【てんざん】
艦上攻撃機 - 流星
【りゅうせい】
艦上攻撃機 - 彩雲
【さいうん】
偵察機 - 明星
【みょうじょう】
練習用爆撃機 - 彗星
【すいせい】
艦上爆撃機 - 惑星
【わくせい】
艦上爆撃機
- 紫雲
【しうん】
水上偵察機 - 瑞雲
【ずいうん】
水上偵察機 - 泰山
【たいざん】
陸上攻撃機(計画中止) - 連山
【れんざん】
陸上攻撃機 - 深山
【しんざん】
陸上攻撃機 - 富嶽
【ふがく】
陸上攻撃機(未着手) - 月光
【げっこう】
夜間戦闘機 - 雷電
【らいでん】
局地戦闘機 - 閃電
【せんでん】
局地戦闘機(計画中止) - 天雷
【てんらい】
局地戦闘機 - 陣風
【じんぷう】
陸上戦闘機 - 震電
【しんでん】
局地戦闘機 - 秋水
【しゅうすい】
局地戦闘機 - 紫電
【しでん】
局地戦闘機 - 紫電改
【しでんかい】
局地戦闘機 - 紅葉
【こうよう】
陸上初歩練習機 - 白菊
【しらぎく】
機上作業練習機 - 晴空
【せいくう】
二式輸送飛行艇 - 蒼空
【そうくう】
大型輸送飛行艇 - 晴嵐
【せいらん】
特殊攻撃機 - 桜花
【おうか】
特殊攻撃機 - 橘花
【きっか】
特殊攻撃機 - 梅花
【ばいか】
特殊攻撃機 - 藤花
【とうか】
特殊攻撃機 - 神龍
【じんりゅう】
特殊攻撃機 - 強風
【きょうふう】
水上戦闘機 - 銀河
【ぎんが】
陸上爆撃機 - 天河
【てんが】
陸上爆撃機 - 東海
【とうかい】
陸上哨戒機 - 南海
【なんかい】
陸上哨戒機 - 大洋
【たいよう】
陸上哨戒機(計画中止) - 景雲
【けいうん】
陸上偵察機 - 暁雲
【ぎょううん】
陸上偵察機(計画のみ) - 白光
【はっこう】
夜間戦闘機 - 極光
【きょっこう】
夜間戦闘機 - 電光
【でんこう】
夜間戦闘機
【陸軍】戦闘機・爆撃機 一覧
陸軍の軍用機命名法には、制式名称と試作名称、そして通称が在りました。
通称名(愛称名)である『隼』、『飛燕』、『疾風』などの名前は国民に親しみを持たせる為に付けられた愛称とされています。
- 隼
【はやぶさ】
一式戦闘機 - 鍾馗
【しょうき】
二式単座戦闘機 - 屠龍
【とりゅう】
二式複座戦闘機 - 飛燕
【ひえん】
三式戦闘機 - 疾風
【はやて】
四式戦闘機 - 火龍
【かりゅう】
試作戦闘爆撃機 - 剣
【つるぎ】
特殊攻撃機 - 飛龍
【ひりゅう】
四式重爆撃機 - 呑龍
【どんりゅう】
百式重爆撃機
以上、日本帝国軍の戦闘機名一覧を紹介しました。海軍機の場合はある程度の規定があるようですが、どれも製作した技術者たちが戦闘機に命を吹き込むために命名したものだったのかもしれませんね。
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