ドラゴンは世界中の神話や伝説に登場する神秘的な存在です。各地域によってその姿や性質は異なり、守護者として崇拝されることもあれば、恐るべき怪物として恐れられることもあります。ここでは、アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニア、アメリカの各地に伝わるドラゴンの一覧を紹介し、それぞれの特徴を詳しく解説します。世界の神話や伝説に登場するドラゴンの魅力を知り、あなたのお気に入りのドラゴンを見つけてみませんか?
世界のドラゴン一覧
ドラゴンは世界中の神話や伝説に登場する神秘的な存在です。地域ごとにその姿や役割は異なり、空を飛ぶ巨大な獣、海に潜む蛇のような神、英雄に立ちはだかる強敵など、多種多様なドラゴンが語り継がれています。
アフリカ、ヨーロッパ、アジア、オセアニア、アメリカなど、各地の神話に登場するドラゴンを一覧で紹介します。それぞれの文化が生み出したドラゴンの特徴や背景を知ることで、ドラゴン伝説の奥深さをより深く理解できるでしょう。
アフリカのドラゴン (African Dragons)
西アフリカ (West African Dragons)
- Aido Wedo(アイド・ウェド) – ダホメ(現ベナン)の神話に登場するレインボー・サーペント。創造神マウ・リサ(Mawu-Lisa)に仕える神聖な蛇で、地球を支え、宇宙の調和を保つとされる。
- Ayida-Weddo(アイダ・ウェド) – Aido Wedoの別名。ヴードゥー教では、夫Damballa(ダンバラ)とともに崇拝される。虹や水と結びついた存在。
- Damballa(ダンバラ) – 西アフリカやハイチのヴードゥー教における最も重要なロア(精霊)の一つ。蛇の姿をしており、知恵と創造を司る。
- Bida(ビダ) – 西アフリカのソニンケ人の神話に登場する巨大な蛇。ソニンケ王国の守護者だったが、若い戦士に倒され、王国は衰退した。
- Ninki Nanka(ニンキ・ナンカ) – 西アフリカの伝説に登場する怪物。多くはワニに似た外見を持ち、ナイル川流域やギニア沿岸で語られる。
エジプト (Egyptian Dragons)
- Apep(アペプ)またはApophis(アポピス) – エジプト神話の混沌の象徴である巨大な蛇。毎晩、太陽神ラーと戦い、世界を暗黒に戻そうとする。
- Ouroboros(ウロボロス) – 自らの尾を噛んで円環を作る蛇。無限や永遠の象徴とされる。
- Jaculus(ヤクルス) – 翼を持つ小さなドラゴン。鋭い矢のように飛び、敵を攻撃すると信じられていた。
ニャンガ(Nyanga)
- Kirimu(キリム) – コンゴのニャンガ族の叙事詩『Mwindo Epic(ムウィンド叙事詩)』に登場する巨大な怪物。7つの角を持ち、雷神Nkuba(ンクバ)と契約を結んでいた。
南アフリカ (Southern African Dragons)
- Grootslang(グルーツスラング) – 南アフリカのリヒターズフェルド地方に棲むとされる巨大な蛇。名前はアフリカーンス語で「大蛇」を意味する。伝説では、神々が作り出したが強すぎたため、象と蛇に分けられたという。
- Monyohe(モニョヘ) – 南アフリカのソト族神話に登場する蛇のようなドラゴン。湖や川に住み、人々に恐れられていた。
ツォンガ (Tsonga Dragons)
- Masingi(マシンギ) – ツォンガ族の伝承に登場する善良なドラゴン。人々を癒やす力を持ち、清潔な場所に住むとされる。
ヨーロッパのドラゴン (European Dragons)
アルバニア (Albanian Dragons)
- Bolla(ボッラ) – アルバニアの伝説に登場する蛇型のドラゴン。1年に1度、聖ジョージの日に目を開け、人間を食べる。
- Kulshedra(クルシェドラ) – 12年経つとボッラが進化し、多数の舌や角を持つ恐ろしいドラゴンになる。水を支配し、干ばつを引き起こす。
- Dreq(ドレク) – かつてはドラゴンだったが、キリスト教によって悪魔のイメージに変わった存在。
アルプス地方 (Alpine Dragons)
- Tatzelwurm(タッツェルヴルム) – アルプス地方の伝説の生物。猫のような顔を持ち、短い足と蛇の胴体を持つ。
カタルーニャ (Catalan Dragons)
- Drac(ドラック) – カタルーニャ地方の伝説のドラゴン。2本または4本足を持ち、毒を噴く。
- Víbria(ヴィブリア) – 女性のドラゴンで、通常よりも大きな翼と鋭い爪を持つ。
ケルト (Celtic Dragons)
- Beithir(ベイシール) – スコットランド神話に登場する雷のドラゴン。翼はなく、巨大な蛇のような姿をしている。
- Y Ddraig Goch(イー・ドラエグ・ゴッホ) – ウェールズの伝説の赤いドラゴン。白いドラゴンとの戦いに勝利し、ウェールズの象徴となった。
フランス (French Dragons)
- Tarasque(タラスク) – プロヴァンス地方に伝わる伝説のドラゴン。聖マルタによって手懐けられた。
- Guivre(ギーヴル) – フランス神話の蛇のようなドラゴン。毒の息を持つ。
- Peluda(ペルーダ) – 「毛むくじゃらの獣」とも呼ばれるドラゴン。背中から毒の針を飛ばす。
ドイツ・北欧 (Germanic & Nordic Dragons)
- Lindworm(リンドヴルム) – 蛇の体にドラゴンの頭を持つ生物。ヨーロッパ各地に伝承がある。
- Fafnir(ファヴニール) – ノルド神話の有名なドラゴン。元は人間だったが、財宝の呪いによってドラゴンになった。
- Jörmungandr(ヨルムンガンド) – ノルド神話の世界蛇。神々と戦い、ラグナロクを引き起こす。
ポーランド (Polish Dragons)
- Wawel Dragon(ヴァヴェル・ドラゴン) – クラクフの洞窟に住んでいたドラゴン。勇敢な靴職人によって倒された。
スラブ (Slavic Dragons)
- Zmey Gorynych(ズメイ・ゴリニチ) – 3つの頭を持つスラブ神話のドラゴン。火を吹き、人々を襲うが英雄たちに討たれる。
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