猿・人型獣・ビッグフット系の伝説
- アゼバン(Azeban / Abenaki)
アベナキ族に伝わるアライグマのトリックスター精霊。いたずら好きで人を翻弄する。 - アグロペルター(Agropelter / U.S. & Canada)
木の枝や棒切れを投げつけて旅人を驚かす森林の怪物。姿は猿に近い。 - ビッグフット(Bigfoot / Sasquatch / North America)
北米北西部に現れる巨大類人猿型の未確認生物。大型の足跡で有名。 - ヒバゴン(ひばごん / Hibagon / Japan)
広島県周辺で目撃された類人猿型UMA。日本のビッグフットとも呼ばれる。 - 獺猿(じゅえいえん / Jué yuán / China & Japan)
青い毛を持ち、人間の女性をさらう大形の猿として伝わる。 - 悟り(さとり / Satori / Japan)
山中に現れる心を読む猿の妖怪。人の思考を即座に言い当てる。 - 猩々(しょうじょう / Shōjō / Japan)
赤毛の人型霊。酒を好み、人懐っこい霊獣としても描かれる。 - シュグ・モンキー(Shug Monkey / Britain)
犬と猿の混成のような怪物。ケンブリッジシャー地方の怪談に登場。 - ヴァナラ(Vanara / Hindu / India)
インド神話の猿の戦士族。英雄ラーマに仕える高い知性と武力を持つ。 - 野人(イェーレン / Yeren / China)
中国の山奥に棲むとされる大型類人猿型UMA。未確認のヒト科生物とされる。 - イエティ(Yeti / Nepal, Tibet)
ヒマラヤ山脈に棲む雪男。白い毛の巨大類人猿として有名。 - ヤウィー(Yowie / Australia)
オーストラリアの奥地に住むとされる巨大人型生物。イエティに類似する。
ウサギ・リス・ねずみ系の伝説一覧
- アル=ミラージ(Al-Mi’raj / Arabia)
アラビアの伝承に登場する 一本角を持つウサギ。角には猛毒があり、触れたものを貫く凶暴な魔獣。 - ジャッカロープ(Jackalope / North America)
北米の民間伝承に現れる 角を持つウサギ(アメリカンワタリガラスウサギ)。声真似が得意とされる。 - 月兎(げっと / Moon Rabbit / Chinese)
中国神話の月に住むウサギ。臼と杵で不老不死の薬(または餅)を作っているとされる。 - ウィサケジャック(Wisakedjak / Native American)
先住民族のトリックスター精霊の一つで、地域によって ウサギの姿で描かれることがある。物語を通して人間に知恵を授ける。 - ラヴェラン(Lavellan / Scottish)
毒を持つ水ネズミ(ウォーターボレー)の怪物。百フィート離れた家畜をも病気にすると恐れられた。 - ラタトスク(Ratatoskr / Norse)
北欧神話の世界樹ユグドラシルを上下に走り回り、頂上の鷲と根元の蛇ニーズヘッグの間で言い争いの言葉を伝える リスの使者。 - ラット・キング(Rat King / Germany, France)
複数のネズミの尾が絡まり、一つの塊のようになった現象。迷信では不吉の象徴とされ、中世ヨーロッパで多く記録が残る。
鹿・エルク・トナカイ系の伝説
- アクタイオン(Actaeon / Greek)
女神アルテミスの怒りを受けて 鹿に変えられ、自らの猟犬たちに引き裂かれた猟師。 - ケリュネイアの雌鹿(Ceryneian Hind / Greek)
金の角と銅の蹄を持つアルテミスの神聖な大鹿。ヘラクレスの十二功業の一つで捕縛対象となった。 - ディア・ウーマン(Deer Woman / Native American)
上半身が女性、下半身が鹿の姿を持つ精霊。誘惑と死の象徴。男性版は「エルクマン」。 - エイクスュルニル(Eikþyrnir / Norse)
ヴァルハラの上に立つ巨大な牡鹿。その角から滴る水が世界の川の源になるとされる。 - ゴールドホーン(Goldhorn / Slavic)
白く輝く金の角を持つ神秘のカモシカ。捕らえようとすると山を崩し逃げると伝えられる。 - ジャッカロープ(Jackalope / North America)
ウサギにアンテロープの角が生えた合成生物。声真似をするという民間伝承の怪物。 - ケーレシュ(Keresh / Jewish)
ベイ・イライの森に棲む巨大な鹿。ユダヤ伝承で語られる神秘の獣。 - ペリトン(Peryton / Argentina)
鳥の翼と鹿の体を持つ混成獣。影が人間の形になるという不気味な特徴を持つ。 - 麒麟(きりん / Qilin / Chinese)
鹿に似た東アジアの瑞獣。善良さ・吉兆・高徳の象徴で、中国・日本・韓国に広く伝わる。 - タランド(Tarand / European)
エチオピアに棲むとされた鹿またはカモシカ。毛皮の色を自在に変えて周囲へ完全に擬態する能力を持つ。 - 白鹿(はくろく / White Stag / worldwide)
純白の神秘的な鹿。多くの文化で幸運・啓示・導きの象徴。 - シェグルン(Xeglun / Tungusic mythology)
ツングース系民族に伝わる天界のエルク。太陽・天空の象徴として崇拝される。
牛・山羊・羊・半獣系の伝説
- クジャタ(Kujata / Arabic)
大地を支える天使の下に立つ宇宙の大牛。その下には巨大な魚バハムートがいるとされる。 - ホダッグ(Hodag / American)
虐待され焼かれた雄牛の灰から生まれたとされる怪物。鋭い棘と悪臭を持つ森の魔獣。 - ミノタウロス(Minotaur / Greek)
牛の頭と人間の身体を持つ迷宮の怪物。ミノス王の妻と聖牛の子とされる。 - サランガイ(Sarangay / Philippines)
筋骨隆々の雄牛で、耳に宝石をつけている。宝石を狙う者を殺すと言われる。 - テーグー(Tē-gû / Taiwan)
地下に棲む巨大バッファロー。動くと地震を引き起こすとされる大地の怪物。 - アロカメルス(Allocamelus / Heraldic)
ロバの頭とラクダの体を持つ紋章動物。中世の紋章学に見られる。 - ファウヌス(Faun / Roman)
サテュロスに相当する半獣。上半身は人間、下半身は山羊で、音楽と自然を愛する精霊。 - ゴールドホーン(Goldhorn / Zlatorog / Slavic)
金の角を持つ白いカモシカ。捕まえようとすると山を崩す力を持つ。 - ヘイズルーン(Heiðrún / Norse)
ヴァルハラの屋根の上に住む山羊。永遠に尽きない蜂蜜酒(ミード)を角から生み出す。 - サテュロス(Satyr / Greek)
山羊の脚を持つ男性の妖精。ディオニュソスに仕え、酒・音楽・享楽を好む。 - タンングリスニル&タンングニョースト(Tanngrisnir & Tanngnjóstr / Norse)
雷神トールの山羊戦車を引く2頭の魔山羊。食べられても骨が揃っていれば復活する。 - クリュソマロス(Chrysomallos / Greek)
金色の羊毛を持つ神羊。英雄フリクソスを救い、後に金羊毛として知られる。
馬・神馬・半人半馬・水馬の伝説
- アンギタイ(Anggitay / Philippines)
上半身が女性、下半身が馬の姿を持つ半人半馬の妖精。 - アリオン(Arion / Greek)
不死の会話能力を持つ神馬。英雄たちの愛馬として語られる。 - バリウス&クサントス(Balius and Xanthus / Greek)
ハルピュイアの子である不死の双子の馬。アキレウスに仕えた。 - ブルラーク(Buraq / Islamic)
預言者を天へ運んだ聖なる神馬。翼と人間の顔を持つ姿で描かれることも。 - ケンタウロス(Centaur / Greek)
上半身が人間、下半身が馬の種族。粗暴だが強力な戦士として名高い。 - シュヴァル・ゴーヴァン(Cheval Gauvin / France/Swiss)
乗り手を殺そうとする呪われた馬。 - シュヴァル・マレ(Cheval Mallet / France)
疲れた旅人を誘惑し、さらっていく怪馬。 - カイローン(Chiron / Greek)
賢明で文明的な特異なケンタウロス。英雄アキレウスや医術の神アスクレピオスの師。 - チョルリマ(Chollima / Chinese/Korean)
人間が乗ることができないほど速い、翼を持つ伝説の神馬。 - ドラペ(Drapé / France)
夜に子どもをさらいどこかへ連れ去る幽霊馬。 - ガイトラッシュ(Gytrash / English)
馬やラバなどに姿を変え、迷った旅人を導く精霊。 - ハイズーム(Haizum / Islamic)
大天使ガブリエルの神馬。光の速さで天と地を往復する。 - ヒッポグリフ(Hippogriff / French/English)
鷲の頭と翼、馬の後半身を持つ合成獣。空を自由に飛ぶ。 - イポタネ(Ipotane / Greek)
古いタイプの半人半馬。ケンタウロスの祖型とも言われる。 - カルカダン(Karkadann / India/Persia)
巨大で獰猛なユニコーンに似た怪獣。角には毒があるとされる。 - 寿(ことぶき / Kotobuki / Japanese)
十二支すべての特徴を合わせ持つ合成妖怪。 - 龍馬(りゅうま / Longma / Chinese)
龍の鱗を持つ翼ある馬。聖王の出現を告げる瑞獣。 - マンカイヤ(Mankayia / Kiowa)
竜巻の精霊が馬の姿で現れたもの。 - オノケンタウロス(Onocentaur / Greek)
上半身が人、下半身がロバの半獣。 - ペガサス(Pegasus / Greek)
翼を持つ白馬。英雄ベレロポーンの愛馬として名高い。 - プーカ(Pooka / Ireland)
善悪が曖昧な妖精で、馬に化けて旅人を振り回す。 - スレイプニル(Sleipnir / Norse)
オーディンの八本脚の神馬。冥界ヘルまで駆け抜ける。 - シームルグ(Simurgh / Persian)
人間の顔を持つ鳥馬のような霊獣。知恵と長寿を象徴する。 - シフアナバ(Sihuanaba / Latin America)
背後からは美女だが、顔は馬に変わる変身霊。 - ティクバラン(Tikbalang / Philippines)
人の体に馬の頭と蹄を持つ山の怪物。旅人を迷わせる。 - ウッチャイシュラヴァス(Uchchaihshravas / Hindu)
七つの頭を持つ白い飛翔する神馬。インドラの乗り物ともされる。 - ユニコーン(Unicorn / worldwide)
一本角を持つ聖なる馬。純潔と神秘の象徴。 - 翼あるユニコーン(Winged Unicorn / worldwide)
翼を持つユニコーンの総称。幻想文学で人気が高い。
- 水馬(みずうま / Water Horse / worldwide)
世界各地に伝わる水に棲む怪馬の総称。 - ケヴィル・ドゥール(Ceffyl Dŵr / Welsh)
霧に現れる不気味な水馬。途中で消えることも。 - アクウィシュゲ(Each-uisge / Scottish)
海に棲む凶悪な水馬。乗った者を皮ごと食い尽くす。 - エンバル(Enbarr / Irish)
海神マナナンの馬で、陸と海を自在に駆ける。 - ヒッポカンパス(Hippocampus / Greek)
上半身が馬、下半身が魚の海馬。ポセイドンの従者。 - イクチオケンタウロス(Ichthyocentaurs / Greek)
人の上半身、前脚は馬、尾は魚の海ケンタウロス。 - ケルピー(Kelpie / Scottish)
湖に潜む水馬で、人間を水中へ引き込む。 - モルヴァルク(Morvarc’h / Breton)
波の上を走る伝説の魔法の馬。 - ニクシー(Nixie / Germanic)
水の妖精で、馬の姿にも変化する。 - ナックラヴィー(Nuckelavee / Orcadian)
皮のない恐怖の海馬。毒の息で病を広げる。 - ナグル(Nuggle / Scottish)
いたずら好きの水馬。人を驚かすが凶暴ではない。 - タンジー(Tangie / Scottish)
海藻をまとった姿の水馬。変身して旅人を脅かす。
タコ・イカ・貝・軟体動物系の神話・怪物
- アッコロカムイ(Akkorokamui / Ainu, Japan)
巨大な赤いタコの怪物。海を揺らし船を沈めるとされるアイヌ伝承の海怪。 - アミクク(Amikuk / Yup’ik)
四本の腕を持つタコ状の怪物。水中と同じように地面を泳ぐように進むとされる。 - カーバンクル(Carbuncle / Chilote)
多様な姿を持つ怪物の一種で、その一形態は発光する二枚貝とされる。 - ル・カルコル(Lou Carcolh / France)
巨大な食人カタツムリ。毛皮をまとい、長い触手で獲物を引き寄せ飲み込む。 - クラーケン(Kraken / Worldwide)
世界中の伝承に現れる巨大イカ/タコ型の海怪。船を沈めるほどの大きさを持つ。 - シェン(Shen / China)
海上に蜃気楼(ミラージュ)や蜃気楼城(蜃楼)を生むとされる貝・龍の合成獣「蜃」。海の幻影を司る。
爬虫類・竜・亀・ワニ・トカゲ系の神話生物
- アゴア(Agoa / American, West Virginia)
モノンガヒラ川周辺に伝わる巨大カメの怪物。川を荒らし、人を襲うとされる。 - アムムト(Ammut / Egyptian)
ワニ・カバ・ライオンの身体を合わせ持つ冥界の女悪魔。罪深い魂を貪り食う存在。 - バクナワ(Bakunawa / Philippines)
月を飲み込むとされる巨大な蛇竜。フィリピン各地の神話に登場。 - バジリスク(Basilisk / Europe)
「蛇の王」。視線ひとつで死をもたらすとされる伝承上の怪物。 - 玄武(Black Tortoise / Chinese)
中国四象のひとつ。北方と冬を象徴する亀と蛇が合体した神獣。 - ドラゴン(Chinese Dragon / China)
四肢と髭を持つ東洋の長大な龍。天候、帝権、豊穣を司る霊獣。 - シパクトリ(Cipactli / Aztec)
ワニ・魚・ヒキガエルの混成海怪。全身に無数の口があり常に飢えている。 - ドラゴン(Dragon / Worldwide)
世界各地に伝わる蛇型・爬虫類型の怪物。火・水・風など元素と結びつくことが多い。 - ダンガヴンフーター(Dungavenhooter / North America)
口がなく巨大な鼻孔を持つワニ状怪物。尾で獲物を叩き潰し、その蒸気を吸い込む。 - ナッカー(Knucker / English folklore)
井戸・池・沼に棲む海蛇型のドラゴン。人々を脅かす存在として伝わる。 - ネッシー(Loch Ness Monster / Scotland)
スコットランドのネス湖に棲むとされる古代的な水棲巨大生物の未確認生物。 - ラブランド・フロッグ(Loveland Frog / Ohio, USA)
人型のカエルとされるアメリカの都市伝説的クリプトid。 - ルー(Luu / Mongol)
水を支配するモンゴルの蛇竜。怒ると大洪水を引き起こすとされる。 - モオ(Moʻo / Hawaiian)
ハワイの巨大トカゲの精霊。姿を変え、泉や池を守護するとされる。 - モーガウル(Morgawr / Cornish)
イギリス・コーンウォールの海に現れるワニ型の海蛇。漁を妨害すると伝わる。 - ムングーン・ガリ(Mungoon-Gali / Australia)
オーストラリアの巨大ゴアナ(オオトカゲ)。人を襲う怪獣として語られる。 - ワウィ(Whowie / Australia)
カエルの頭を持つ六脚の巨大ゴアナ。人を飲み込む恐ろしい存在。

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