古典日本語の美しい言葉186選 – 心に響く古の言葉・古語一覧

古典日本語の美しい言葉186選 - 心に響く古の言葉・古語一覧 言葉・フレーズ
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たはふれ【調謔】

  • 意味: 遊び興じること、軽い冗談や戯れ
  • 真面目な場面の中に一瞬のユーモアや余裕をもたらす行為として、または人間味や親しみを表現するために使われ、気楽な対話や宴席での風情を伝えます。

 

たはむれ【戯れ】

  • 意味: 遊び興じること、軽妙な戯れ
  • 「たはふれ」とほぼ同意する意味で用いられ、日常の些細な遊び心や、心を和ませるふれあい、時には恋愛の駆け引きなど、人間関係における一瞬の楽しみを表す場合があります。

 

たより【便り】

  • 意味: 知らせ、手紙
  • 遠く離れた人との連絡手段としての手紙や、報せそのものを意味し、時には心情の伝達や、季節や時勢の変化を映し出す重要な情報源として描かれることがあります。

 

たるひ【垂氷】

  • 意味: つらら(氷柱)
  • 冬の厳しい寒さの中で、氷が垂れ下がる様子を表現し、その冷たさや美しさ、またははかなさを象徴する自然現象として、詩や絵画の題材となります。

 

つきのころ【月の頃】

  • 意味: 月が出ていて眺めのよい時
  • 月の美しさが際立つ時期や情景を指し、しばしば恋情や物思いにふける心情、または静かな夜の情緒を感じさせる表現として、古典詩に数多く登場します。

 

つくよみ【月夜見、月読】

  • 意味: 月、または月の神
  • 月そのものを指すだけでなく、月に宿る神秘的な力や、夜の守護神的存在として、神話的・宗教的な文脈でしばしば言及され、夜空の情景と共に幻想的な雰囲気を醸し出します。

 

つごもり【晦・晦日】

  • 意味: 毎月の最後の日
  • 月の満ち欠けの終わりを示し、古来の暦や祭儀においては、一区切りの区切りや新たな始まりへの準備として、重要な意味を持ちます。

 

つちふる【土降る、霾る】

  • 意味: 風に吹き上げられた土や砂が降ってくること
  • 自然の荒々しさや、一時的な嵐のような情景を描写する際に用いられ、土地の風情や季節の変わり目の象徴として、または大地の力強さを感じさせる現象として表現されます。

 

つはもの【兵】

  • 意味: 兵士、武士
  • 戦いにおいて国を守る者や、武芸に秀でた者を指し、しばしば勇気、忠義、そして戦の厳しさといったテーマと結びついて文学や物語の中で描かれます。

 

つむくり【独楽】

  • 意味: こまの古名
  • 昔から子供の遊具として親しまれてきた独楽は、回転する様子に生命の儚さや無常を重ね合わせる表現として、または単に遊びの一環として、詩や随筆で登場することがあります。

 

つるぎ【剣】

  • 意味: 両刃の武器としての刃物
  • 武士の象徴であり、勇気、名誉、正義などの価値観と結びつく語です。戦いや儀式、または英雄譚において、その鋭さと美しさ、そして魂の象徴として用いられます。

 

てごな【手児名、手児奈】

  • 意味: 愛らしい乙女
  • 若く美しい女性を、親しみやすく、または可憐な存在として称える際に使われる表現です。優美な姿や儚さ、柔らかな印象を込めた雅な言い回しとして文学に現れます。

 

ときは【常磐、常盤】

  • 意味: 永久に変わらないこと
  • 不変のもの、または永遠の安定性を意味し、特に自然の法則や理想の境地、または人間の精神的な境界として、詩や哲学的論考の中で引用されることがあります。

 

とこつくに【常つ国】

  • 意味: 死者が行く永遠の世界
  • 現実世界とは対照的な、霊的な世界やあの世を表す語であり、死後の世界や理想郷、または幻想的な領域を詩的に描写するために用いられます。

 

とこみや【常宮】

  • 意味: いつまでも変わらない宮殿
  • 不変性や永続性の象徴としての宮殿を意味し、神聖な場所、または理想的な世界の象徴として、文学や神話の中で理想郷的なイメージを伝えます。

 

とこよ【常世】

  • 意味: いつまでも変わらない世界、永遠の世界
  • 時の流れを超えた不変の世界を示し、死後の世界、理想の楽園、または永続的な精神の領域として表現され、宗教的・哲学的な文脈で引用されることがあります。

 

とほつくに【遠つ国】

  • 意味: 死後の世界
  • 現世から遠く離れた異界や、死者の行く国を指し、神秘的な領域や理想郷、あるいは恐れや敬虔さを伴った場所として、古来の伝承や詩歌に登場します。

 

ともし【灯】

  • 意味: ともしび、光
  • 暗闇の中でわずかに輝く光を意味し、希望や導き、または心の温かさを象徴する表現として、詩や物語でしばしば比喩的に用いられます。

 

ともしさ【羨しさ】

  • 意味: うらやましいこと
  • 他者の持つ幸福や成功、または望ましい状態に対する憧憬や羨望の念を表し、感情の複雑さや人間関係の微妙な機微を描く際に使われる語です。

 

なるかみ【鳴る神】

  • 意味: かみなり
  • 自然現象としての雷や、神の声とされるかみなりを象徴する表現で、畏怖や神秘、または清めの力として、宗教儀式や詩情豊かな自然描写において取り上げられます。

 

 

はなむけ【餞・贐】

  • 意味: 旅立つ人に激励や祝いの気持ちを込め、金品や言葉を贈ること
  • 旅立ちの際に贈られるはなむけは、単なる別れの儀式ではなく、送り出す者の深い願いと励まし、また未来への期待や祝福が込められた行為です。文学や詩の中では、別離の哀愁とともに新たな旅立ちへの希望が描かれることが多いです。

 

はふりひ【葬り火】

  • 意味: 火葬の火
  • 葬儀における火葬の際に用いられる火は、故人の霊を清めると同時に、無常観を象徴するものとして、古来より宗教的・精神的な意味合いが込められてきました。火の儚さや熱さが、人生のはかなさをも表現します。

 

はるつかた【春つ方】

  • 意味: 春の時分
  • 春は新生と希望の象徴とされ、その時期特有の柔らかく温かな情景が詩や随筆において好まれます。はるつかたは、季節の変わり目に感じる生命の躍動や自然の息吹を表現する際に用いられます。

 

ひがこと【僻事】

  • 意味: 間違い、誤り。あるいは悪事
  • 日常生活における小さな誤解や、時には倫理に反する行動を指すこともあり、物事の本質からずれた行動や思考の乱れを戒める意味合いが込められる場合があります。

 

ひがめ【僻目】

  • 意味: 見間違い
  • 物事を正しく認識できず、誤った印象を抱くことを示す表現です。視覚的な錯覚や判断の誤りといった、日常のささいなミスを指摘する際に使われ、時にはユーモラスな文脈で描かれることもあります。

 

ひがもの【僻者】

  • 意味: 変わり者、捻くれ者
  • 常識や世間の流れから逸脱した考えや行動を示す人物に対して用いられ、場合によってはその独自性や個性を評価する文脈もある一方、批判的なニュアンスを帯びることもあります。

 

ひたぶるごころ【一向心】

  • 意味: 一途な気持ち
  • 何事にも迷わず、一つの事に心を注ぐ様を表す語です。恋愛や信念、芸術への情熱など、揺るがぬ決意と真心を持って事に取り組む姿勢が評価され、文学や詩の中でたびたび登場します。

 

ひつぎのみこ【日嗣の皇子】

  • 意味: 天皇家の皇太子の古称
  • 皇位継承を担う立派な人物として、国家の未来や伝統の継承という重い責務が込められる語です。古代の宮廷文化や儀式において、神聖な存在として讃えられていました。

 

ひとへ【一重、単】

  • 意味: 重なっていないこと、一枚であること
  • 複雑さを排したシンプルさ、単純明快な状態を指し、物事の純粋さや一途さを表現する際に使われます。デザインや詩情、または心情の状態を象徴する表現としても用いられます。

 

ひのたて【日の経】

  • 意味: 東、東方
  • 太陽が昇る方向である東は、新たな始まりや希望の象徴として古来から重要視され、文学や宗教的な文章においても頻繁に引用される方向性を示す語です。

 

ひのよこ【日の緯】

  • 意味: 西、西方
  • 日没に向かう方角として、西は終わりや収束、または物事の締めくくりを示唆する場合があり、東との対比の中で時間の流れや季節の移り変わりを表現する際に用いられます。

 

ひめ【姫、媛、日女、比売】

  • 意味: 女子の美称、貴族の娘
  • 美しさや優雅さ、または上品さを強調する呼称として、貴族社会や宮廷文化の中で女性の品格を讃えるために用いられます。文学においては、理想化された女性像や恋の対象として描かれることが多いです。

 

ひより【日和】

  • 意味: 天気、空模様。晴れの良い天気
  • 自然の美しさや快適な空気を感じさせる日を指し、詩や俳句においては情緒豊かな情景描写の一部として、また日常の心地よさを象徴する語として用いられます。

 

ふたつもじ【二つ文字】

  • 意味: ひらがなの「こ」など、二重になった文字のこと
  • 二重の形状や重なりを持つことから、単純な一文字以上の複雑さを示唆し、文字や言葉の美的な側面、または書の趣味を表現する際に使われる場合があります。

 

ふたば【双葉・二葉】

  • 意味: 発芽のとき、最初に土などから出る二枚の葉。物事のはじめ
  • 新たな生命の始まりを象徴する言葉で、春の訪れや再生の希望を感じさせます。植物の成長の初期段階として、未来への期待や純粋なエネルギーを詩情豊かに表現する際に用いられます。

 

ふはや【ふはや】

  • 意味: ふわふわしたこと
  • 軽やかで柔らかな印象を与える様子を表現する語です。物質的な軽さだけでなく、心情や情景の儚さ、または夢幻的な雰囲気を伝える際に使われることがあります。

 

ふるごゑ【古声】

  • 意味: 昔と変わらない声
  • 時を超えて受け継がれる伝統的な音色や、古き良き時代の情緒を感じさせる表現として、芸能や詩文において重んじられる言葉です。懐かしさや歴史の重みが込められています。

 

ふるとし【旧年】

  • 意味: 新年から見て過ぎ去った年、つまり去年
  • 年月の流れや、過ぎ去った時間への郷愁を表す語として、詩や歌の中でしばしば用いられ、過去への思い出や再生への願いを感じさせます。

 

ふるみや【古宮】

  • 意味: 古い宮殿
  • 昔の栄華や歴史の重み、または失われた時代の面影を感じさせる建築物として描かれることが多く、歴史的背景や伝統美を語る上で重要な語となっています。

 

へつかぜ【辺つ風】

  • 意味: 海岸を吹く風
  • 海の香りや潮の流れを感じさせる風で、自然の厳しさや美しさ、または旅情や孤独感を表現する際に用いられる情景描写の一要素です。

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